障害年金申請手続き

障害年金は、ほぼ全ての病気やケガが対象になっています。しかし、請求までは何度も行政相談窓口(市役所や年金事務所等)に行かなければなりません。また、申請書類の書き方一つで結果が変わることもあります。障害年金の申請は、実務経験豊富な社会保険労務士にお任せください。

障害年金への誤解

「障害年金」は、制度そのものが複雑で難しく感じられることが多いことに加え、いろいろな誤解があるため、申請をしていないという方も多く見受けられます。

まず、「障害年金」と聞くと、ケガなどによる身体障害のイメージが思い浮かぶかもしれません。

しかし、この障害年金の「障害」の範囲はとても広く、ケガによる手足や目などの体の障害だけでなく、がんや糖尿病などの病気、うつ病や統合失調症などの精神疾患、発達障害、人工透析を受けている方、脳出血後遺症など、多くの病気やケガが対象になっています。

「障害」(病気やケガ)により、どれだけ日常生活に支障があるか、あるいは労働に制約があるかが問われます。

さらに「働いているから受給できない」というのも誤解です。仕事を持っていても受給することは可能ですし、年金をもらいながら仕事を続けている方も大勢いらっしゃいます。


また身体障害者手帳の等級と、障害年金の等級はまったく別のものなので、身体障害者手帳(精神の手帳、療育手帳を含む)をもっていないと受給できないというのも誤解です。 これらのほか

◆初診日のある病院が今はないので請求ができない

◆年金の保険料を納めていないのでもらえない

◆ケガの原因が交通事故または労災事故なのでもらえない

◆初診日から1年6ヶ月経っていないので請求できない

◆本人が亡くなったので請求できない

◆障害年金をもらうと近隣や職場の人にもらっていることがわかる などの理由(誤解)から障害年金の請求をしていないこともあります。

障害年金申請の流れ

障害年金申請のための書類

障害年金の受給申請には多くの書類が必要です。受給する年金の種類(国民年金の場合は「障害基礎年金」、厚生年金の場合は「障害厚生年金」等)によって、また配偶者や扶養家族の有無によってもその内容は異なります。年金手帳、戸籍抄本、医師の診断書をはじめとして、各種申立書や証明書類の入手・作成の方法から、円滑に手続きが完了するためのサポートをします。

1⃣保険料納付要件の確認 

 障害年金の申請するためには、初診日の前日において年金保険料の納付要件をクリアしていなければなりません。そこで、まず、年金事務所で、保険料納付要件を満たしているかどうかを確認することから始めます。

 

2⃣年金事務所で受け取る書類 

 年金加入要件や保険料納付要件を満たしていることが確認できたら、年金事務所で、申請に必要な書類を受け取ります。 

 ①障害給付裁定請求書

 初診日の時点で国民年金に加入していた方は「障害基礎年金請求用」をもらいます。
 初診日の時点で厚生年金に加入していた方は「障害基礎年金・障害厚生年金請求用」をもらいます。 
 

 ②診断書

 傷病別に8種類の用紙に分かれていますので、「傷病名」を言って、該当する診断書をもらいます。(場合によっては、複

 数の診断書が必要になります) 

 ③受診状況等証明書

  受診した医療機関が複数ある場合に、最初に受診した医療機関での初診日を証明するための書類です。(診断書作成病院

 が、初診であれば、この書類は不要です) 

 ④病歴・就労状況等申立書

  傷病発症日から障害年金請求日までの治療経過や症状、障害による日常生活や労働への支障状況などを記述するための書

 類です。(精神疾患での申請には、必ず別途申立書を作成し添付します) 


 3⃣その他必要な添付書類

 障害給付裁定請求書に添付する以下の書類等を揃えます。

戸籍謄本

●住民票(世帯全員の記載のあるもの)

●年金手帳・被保険者証   ※既に年金受給している場合は年金証書

●普通預金通帳もしくは郵便貯金通帳

●所得証明書(20歳前障害で申請の場合)

●印鑑

  以上の書類を用意します。

   また、障害厚生年金を請求する場合は更に以下の書類を揃えます。

1・配偶者の所得証明書と年金手帳、被保険者証※配偶者が既に年金受給している場合は年金証書

2・高校生の子どもがいる場合は学生証

3・20歳未満の障害者の子どもがいる場合は診断書 

障害年金請求に使用する診断書・関連書類詳しくはこちら

障害年金の請求方法

1⃣診断書は、傷病がひとつなら通常1通です。

   傷病が複数あり、それらを合わせた状態で認定(併合認定)を受ける場合は傷病別に提出することになります。

2⃣障害認定日請求の場合(本来請求、遡及請求とも言う)、認定日から1年以上経過したときは、障害認定日時点の診断書と

   請求する時点での診断書と計2通を提出します。

  2通提出する場合、「障害給付請求事由確認書」も提出します。主たる請求は障害認定日請求だが、予備的に事後重症請求

  も同時に行うことを確認する書類です。『<前略> ただし、「障害認定日による請求」で受給権が発生しない場合は、

 「事後重症による請求」を請求事由として障害給付を請求します。」との文言が記載されています。請求者本人の住所・氏

  名・連絡先を記入し提出します。

認定日請求のイメージ

遡及請求のイメージ

事後重症請求のイメージ

診断書の種類と枚数

年金請求の診断書は一般の医学的診断書とは違い、社会医学的な性格を持っています。つまり医療目的ではなく生活保障を図るために傷病の状態を知るための診断書になります。診断書は傷病ごとでは無く、障害の種類によって8種類に分かれていて、下記の傷病名との組み合わせになります。

 

様式番号

診断書

主な傷病名

120号の1

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、癒着性角膜白斑、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症

120号の2

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴、頭部外傷または音響外傷による内耳障害、薬物障害による内耳障害

鼻腔機能

外傷性鼻疾患

咀嚼、嚥下機能
言語機能

咽頭摘出術後後遺症、上下顎欠損

120号の3

肢体

上肢または下肢の離断または切断障害、上肢または下肢の外傷性運動障害、脳卒中、脳軟化症、重症筋無力症、関節リュウマチ、ビュルガー症、脊椎損傷、進行性筋ジストロフィー

120号の4

精神

老年および初老期痴呆、その他老年性精神病、脳動脈硬化症に伴う精神病、アルコール精神病、頭蓋内感染に伴う精神病、統合失調症、そううつ病、てんかん性精神病、その他詳細不明の精神病

120号の5

呼吸器疾患

(結核性疾患じん肺を除く非結核性疾患・じん肺障害)用、
肺結核、じん肺、気管支喘息、慢性気管支炎、膿胸、肺繊維症

120号の
6
(1)

心疾患

慢性心包炎、リウマチ性心包炎、慣性虚血性心疾患、胃冠状動脈硬化症、狭心症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、心筋梗塞

高血圧

悪性高血圧、高血圧性心疾患、高血圧性腎疾患、(ただし、脳溢血による運動障害は除く)

120号の
6
-(2)

腎疾患

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全

肝疾患

肝硬変、多発性肝膿瘍、肝癌

糖尿病

糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症

120号の7

その他

悪性新生物(がん)や血液・造血、人工臓器などおよびその他の疾患

 

  障害が複数ある場合(因果関係がある場合でも)、それぞれに診断書が必要です、例えば「糖尿病」により「糖尿病性網膜症」で目に障害もある場合、糖尿病と眼の診断書がそれぞれ必要です。

  ここで注意が必要なのは請求のタイプになります、以下を参照して下さい。
 

請求の種類

必要な診断書と枚数

備考

障害認定日よる認定

障害認定日以降3ヶ月以内の現症を記載したもの1枚

請求日の属する月の翌月分から支給

障害認定日から
1
年以降に請求
(遡及請求)

障害認定日以降3ヶ月以内の現症を記したもの1枚と請求日以前3ヶ月以内の現在の症状を記載した診断書1枚の合計2

請求日の属する月の翌月分から、過去の遡及分をまとめて支給、ただし請求時より5年前までで、それ以前は時効

事後重症による請求

請求日以前3ヶ月以内の現在の症状を記載した診断書したもの1

請求日の属する月の翌月分から支給

「はじめて2級」
による請求

前発障害及び基準障害について、それぞれの裁定請求日以前3ヶ月以内の症状を記載した診断書各1枚、合計2

請求日の属する月の翌月分から支給